姫路で水遊びの場所を探す ― 運河公園に残る、止まったままの水の設備

公園・遊び場

夏になると、子どもと水に触れられる場所を探します。プールに行くほどではなく、散歩の途中で手を浸せるくらいの、気軽な場所。それが、姫路市の中心部ではなかなか見つかりません。

姫路で水に触れられる場所を探す

兵庫県内の水遊びスポットをまとめた記事をいくつか見てみました。

ある記事は県内10か所を挙げていますが、姫路市から入っているのは姫路駅北のキャッスルガーデン、1件だけ。別の記事は8か所を挙げていて、姫路市は1件もありません。神戸、芦屋、尼崎、伊丹、川西、加古川、淡路——姫路を飛び越えていきます。(いずれも2026年8月時点)

そのキャッスルガーデンは、たしかに水に触れられます。浅い流れがつくられていて、入ることができます。ただし着替える場所はありません。濡れて帰るつもりで行く場所ではなく、触れられるだけの場所です。

姫路市の公式サイトには公園の一覧があって、目的別に選べるようになっています。分類は4つ。複合遊具、スポーツ、芝・花・木、駐車場。水に関する項目はありません。

運河公園に残る磨いた花崗岩の壁と一段沈んだ石張りの前庭
運河公園の一角。突き当たりは磨いた花崗岩の壁で、手前は一段沈んだ石張りになっている(2026年8月)

灯籠から花崗岩の壁まで130m

前回の記事で、姫路駅南の運河公園を全線歩きました。約400年前の堀の跡が細長い公園になっている、という話です。

完成しなかった運河と、みんなの公園 ― 姫路駅南・運河公園(三左衛門堀)

そのとき、気になったまま通り過ぎた区間があります。二ノ切橋と城陽揚羽橋のあいだの、130mほど。

運河公園の石畳に立つ屋根つきの石灯籠
屋根のついた石の灯籠。まわりは石畳で、景石が並べられている

その区間の、上流側の端。屋根のついた石の灯籠が立っています。まわりは石畳で、景石が並べられ、一段低く縁取られています。庭園のような造りです。

「止水弁」と鋳出された丸い鉄の蓋が2枚
「止水弁」と鋳出された鉄の蓋。石の縁のすぐ外側にある

その縁の外側の地面に、丸い鉄の蓋が2枚並んでいます。片方には「止水弁」と鋳出されています。

石畳に埋まったステンレスの半球。草と落ち葉に覆われている
石畳に埋まったステンレスの半球。草と落ち葉に覆われ、上の面は見えない

石畳のなかには、ステンレスの半球が埋まっています。草と落ち葉に覆われていて、上の面は見えません。

石組みのすきまから突き出た配管の切り口
石組みのすきまから突き出た配管の切り口

少し離れた石組みのすきまからは、青黒く塗られた配管の切り口が突き出ています。

灯籠のある場所から下流へ向かうと、地面は少しずつ下がっていきます。

運河公園の園路に沿って続く、石を組んだ乾いた細い溝
園路に沿って続く、石を組んだ細い溝

園路に沿って、石を組んだ細い溝が続きます。底は玉石張り、両側は縁石。カーブして、擁壁ぎわに寄り、また園路に戻ってくる。乾いています。枯れ草と落ち葉が詰まっています。

瓦をのせた白い塀の前にある、石で縁取られた窪地
白い塀の前の窪地。石で縁取られ、底に土がたまっている

しばらく行くと、溝は白い塀の前に出ます。瓦をのせた漆喰の塀で、細い切り込みが等間隔に並んでいます。その手前が窪地になっていて、石で縁取られ、底には土がたまり、枯れ草が生えています。

乾いた溝の先に見えてくる磨いた花崗岩の壁
溝の先に、磨いた花崗岩の壁が見えてくる

その先で、乱形の石を張った、一段沈んだ場所に出ます。突き当たりは磨いた花崗岩の壁面で、その前に立石が置かれています。

花崗岩の壁の足元にあるグレーチング2つとステンレスの円柱
壁の足元のグレーチングとステンレスの円柱

壁の足元にはグレーチングが2つ。ステンレスの円柱が1本立っています。ここも乾いています。

灯籠のまわりの石畳、石を組んだ細い溝、白い塀の前の窪地、花崗岩の壁。高いほうから低いほうへ、130mのあいだに一続きに並んでいます。

これが何のための水だったのかは分かりません。見るための造りだったのか、足を浸せる造りだったのか。いつ止まったのかも分かりません。市の資料を探した範囲では、この設備についての記述が見つかりませんでした。

分かるのは、撤去されていない、ということです。止水弁も、配管も、ステンレスも、地中に残ったまま止まっています。

水は公園の分類に入っていない

姫路市には、公園の維持管理の方針を定めた計画があります。パークマネジメントプラン(令和2年6月)です。

その12ページに、市が公園でおこなう維持管理作業が一覧になっています。樹木の剪定・伐採、清掃、ゴミの回収処分、除草、除草した草の回収処分、除草剤の散布、樹木への殺虫剤散布、遊具の修理、遊具の点検、トイレの清掃。10項目。水に関わる作業はありません。

もうひとつ、公園施設長寿命化計画という計画があります。老朽化した施設をどう更新していくかの計画で、姫路市は令和5年4月に第2期を策定しています。その2ページに、こう書かれています。

計画対象施設は、遊戯施設(遊具)とし、遊具数は 2023 年現在 3,303 基となります。

姫路市公園施設長寿命化計画(第2期)令和5年4月 p.2

対象は遊具です。水に関わる施設は入っていません。

そして、市公式の公園一覧の目的別分類にも、水はありません。

三つとも、それぞれ理由があってそうなっているのだと思います。ここでは並べるだけにしておきます。


夏にこの区間を歩くなら、いくつか覚えておくと役に立ちます。

水飲み場は2か所。灯籠の少し上流と、花崗岩の壁の少し下流にあります。日陰になる東屋は1か所、遊具は2か所。トイレは全線1.9kmで1か所しかなく、この区間にはありません(城陽揚羽橋より下流)。

水遊びをしたいなら、姫路駅の北側に出るのが早いです。キャッスルガーデンは駅の北口から徒歩1分ほど。ただし着替える場所はないので、濡れる前提では行かないほうがいいと思います。

施設の位置は、前回つくった地図にまとめてあります。「遊具」「トイレ」「休憩」「水のみ場」などで絞り込めます。

全線の施設地図はこちら(別ページ)

水はありません。けれど、水が流れるための造りは、そのまま残っています。どこをどう流れていたのかは、想像で補いながら歩くことになります。

ただし、夏の日中はかなり暑い場所です。水分をとって、東屋で一息つきながら、熱中症には気をつけてください。


出典

現況の確認日:2026年8月15日

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