おむつの子が入れる市営プールを姫路で探した ― 答えは中心部になかった

おむつの子が入れる市営プールを姫路で探した:旧市民プールとアリーナの料金比較 公園・遊び場

第6記事「姫路で水遊びの場所を探す ― 運河公園に残る、止まったままの水の設備」では、姫路の中心部で、子どもを無料で水に入れられる場所を探しました。見つかりませんでした。

今回は条件を緩めます。有料でもいい。市営のプールでもいい。ただ一つ、おむつがまだ取れていない子が入れること。

2026年10月1日、手柄山平和公園に大和工業アリーナ姫路(姫路市立ひめじスーパーアリーナ)が開業しました。50mプールのある大きな施設です。それでも、この条件で探すと、答えは中心部にはありませんでした。

調べたのは、市や各施設が公表している資料です。(いずれも2026年10月時点)

手柄山のプールがない夏が7回続いた

手柄山には、姫路市民プールという市営の屋外プールがありました。開業は1974年6月です。

50mと25mの競技用プールのほかに、レジャープールがありました。波の出るプール、流れるプール、幼児用のプール、ファミリープール、何種類かのスライダー。営業は毎年7月の第1土曜日から9月の第1日曜日まで。夏のあいだだけ開くプールです。

2019年に市がまとめた計画書によると、利用者は2013年度から2017年度まで、年間12万人台から13万人台で推移しています。同じ計画書は、施設の状態を「施設全体が著しく老朽化」と書いています。

市民プールは2020年9月6日、手柄山遊園とともに閉園しました。その年の夏は新型コロナウイルスの影響でプールとして営業しておらず、最後に泳げた夏は2019年です。

2020年から2026年まで、手柄山のプールがない夏が7回続いたことになります。

この7回の夏について、市議会で質問が出たことがあります。

空白の夏に市が挙げた場所

2024年9月の市議会で、ある議員が「夏場、子どもたちがプールで遊べないことについての代替措置」を市に尋ねています。市民プールの閉園から、丸4年がたった時期です。議員は、ほかの都市で満3歳から中学生までの子どもに民間プールの利用補助券を配っている例も挙げていました。

市の答弁はこうです。

新市民プールの開業までは、市の施設として総合スポーツ会館や香寺温水プール、安富B&G海洋センターなどがあることから、民間プールの利用補助は計画しておりません

答弁は続けて、これらのプールでコースロープを外して自由に遊べるエリアを広げる日を設けるなど、「子どもたちが身近にプール遊びを楽しめる取組を検討してまいります」と述べています。

答弁に名前が挙がった3つの施設は、次のとおりです。

  • 総合スポーツ会館(中地):屋内の温水プール。25mプールに、幼児用プールが併設されていた。2026年10月1日から休館
  • 香寺温水プール(香寺町香呂):屋内の温水プール。JR播但線の香呂駅から歩いて3〜4分
  • 安富B&G海洋センター(安富町植木野):テントで覆われた25mプールと幼児用プール。夏のあいだだけ開く

答弁には「など」とついていて、市営のプールはこのほかにもあります。

この3つを、おむつの子が使えるかどうかで読んでみます。

おむつの子が入れるのは中心部の外だった

答弁が挙げた3つの施設の利用ルールを、それぞれの公式の案内で読んでみました。

総合スポーツ会館には、水深0.6mの幼児用プールがありました。ただ、3歳未満は利用できませんでした。この温水プールは、2026年10月1日から休館しています。

安富B&G海洋センターは、3歳未満は水に入れません。おむつを使っている子も入れないと書かれています。

香寺温水プールの利用ルールには、こうあります。

オムツを着用しているお子さまのご利用は水遊び用のオムツを着用してから水着を着てください

おむつの子が来ることが、前提として書かれています。一般の利用に、年齢の下限は書かれていません。ただし、市の施設一覧に幼児用プールの記載はありません。姫路駅から播但線で香呂駅まで22分、駅から歩いて3〜4分です。

答弁に名前のなかった市営のプールも、同じように読んでみました。

姫路駅の東、市之郷のすこやかセンターは、温水プールの利用を3歳以上としたうえで、「オムツの外れていないお子様の施設利用は出来ません」としています。

網干のリフレ・チョーサは、おむつが取れていない子は利用できないとしたうえで、水遊び用のパンツの上に水着を着れば、子どもプールだけは使えるとしています。3歳未満は無料です。山陽網干駅前から無料のシャトルバスで10分。1日6便で、帰りの最終便は午後3時45分です。

線の引き方は、施設によって違います。年齢で分けているところ、おむつで分けているところ、その両方で分けているところがあります。

家島と坊勢にも市営のプールがありますが、この記事では本土の施設に絞っています。

どれも公表されているルールを読んだ限りのことで、実際に行って確かめたわけではありません。

施設場所3歳未満おむつの子
大和工業アリーナ姫路 屋内プール手柄山利用不可記載なし
大和工業アリーナ姫路 屋外附属プール(2027年夏から)手柄山利用可(無料)公表されていない
総合スポーツ会館 温水プール中地2026年10月1日から休館(休館前は3歳未満利用不可)
すこやかセンター市之郷利用不可(3歳以上)利用不可
香寺温水プール香寺町下限の記載なし水遊び用おむつ+水着で利用可
リフレ・チョーサ網干区利用可(無料)水遊びパンツ+水着で子どもプールのみ可
安富B&G海洋センター安富町入水不可入水不可
図2 市営プールの利用条件(本土のみ・各施設の公表資料で確認できた範囲、2026年10月時点)

おむつの子が入れる市営プールは、北の香寺と、西の網干にありました。中心部には、ありませんでした。

10月1日に開いた施設「大和工業アリーナ姫路」はどうか

大和工業アリーナ姫路は、旧市民プールがあった手柄山平和公園に建ちました。JR手柄山平和公園駅から歩いて3分ほどです。

屋内には50mプールと25mプールがあります。個人利用は1時間あたり大人400円、中学生以下200円。ただし、どちらも3歳未満は利用できません。おむつの子にとっては、休館した総合スポーツ会館のときと同じです。

屋外には附属プールがあります。だんだん深くなるプール、子どもプール、流れるプール、森のスライダーの4つです。使えるようになるのは、2027年の夏からの予定です。

屋外のプールは3歳未満が無料で、小学3年生以下は保護者の同伴が必要とされています。ただ、おむつの子が入れるかどうかは、2026年10月時点では公表されていません。

夏の料金は、大人1,100円、中学生以下500円です。市は2021年、事業者を募る資料のなかで、このプールの料金は旧市民プールの入場料(大人1,100円、中学生以下500円)を上回らないことを基本とする、と書いていました。

旧姫路市民プール(入場料)アリーナ屋外附属プール(夏季)アリーナ屋外附属プール(夏季以外)アリーナ屋内プール(1時間)
大人1,100円1,100円300円400円
中学生以下500円500円150円200円
3歳未満―無料無料利用不可
図1 料金の比較(旧市民プールは姫路市「要求水準書 資料18」、アリーナは事業者公式の施設利用案内による。2026年10月時点)

中心部で、おむつの子を水に入れられるかもしれない場所ができるのは、早くても2027年の夏です。

このアリーナの運営の契約は、2041年3月まで続きます。いま0歳の子が、中学生になるころまでです。

第6記事で探した、無料で子どもを水に入れられる場所は、まだ見つかっていません。

出典

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